私は色々な活動を通じて沢山の方と繋がりがありますが、生涯を通じてお付き合いしていきたいと思う人はそれほどいません。
その中で、一番の友人を紹介します。この方は、骨髄バンクの活動で山梨県福祉保健部の担当として出会いました。担当になると大体、1年から2年で入れ替わり仲良くなれたかと思うと移動になることの繰り返しでしたが、この方は担当が終わってからも活動がある度、参加し協力してくれました。時には、二人で山梨の将来の福祉医療行政をツマミにし吞み明かしたこともあります。
友人は将来、山梨の福祉保健のトップになるだろうと確信できる人でした。 2011年3月11日の東日本大震災を境に連絡すら来なくなり、それから一年位経った頃ふと新聞のお悔やみ欄を見ると亡くなったことが書かれていました。私は早速、斎場へ向かい家族のお許しを頂き気持ちの整理もつかぬまま最後のお別れをしたのです。
数年後、たまたま知り合いのヘルパーより
「もしかしたら〇×さんの知り合いかもしれないけど、私がALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症した方に訪問していたけど、いつも『最後に大切な友人に会いたい』と言っていた」
と聞かされました。
結局、友人は延命を望まず何もしない選択をし、短い命を閉じました。
考えてみると山梨県の福祉行政に関わり、今後迫りくる状況は本人がよく分かっていたのです。きっと、寝たきりになり、たくさんの方に協力を頂き、たくさんの公費を使わせることの選択肢はなかったと思いますし、友人らしいな、と納得をするしかありませんでした。
ALSは完治させる治療法はありませんが、延命処置をすることで、寝たきりにはなりますが、生存期間を延ばすことは可能です。
しかし、24時間体制でヘルパーや看護師がつきっきりで対応しなければなりませんので、延命処置をとるかとらないかの選択は本人が決めるしかありません。
どちらの選択も尊重しないといけないし、その選択こそが正しい判断だと思います。
私が同じ立場になったとしたら、友人と同じ選択をすると思います。
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