この所、国でもヤングケアラーに本腰を入れ始めたようですが、果たして、どこまでヤングケアラーの対応が出来るのでしょうか。
昔は、行政も手立てがなく、子ども達が家族の介護に関わる状況も想像を絶するものだったと思います。
しかし、現在では各地域に包括支援センターが出来上がり、昔とは比べものにならない位のサポート体制が出来上がっています。国がこれ以上、何をするかは疑問ですが、それ以上に社会保障費の高騰も天井がなくなってきたように見えます。 さて、先日Amazonで「48歳で認知症になった母」という1巻読みきりのコミックスを見つけ、ついつい何時もの「ポチィ」をしました。
題名からして、結構辛いコミックだろう、と想像はしていました。
末っ子の原作者にとって、優しく、綺麗なおかあさんが突然若年性の認知症になり、徐々に容態が悪化していく様子が、目に優しい絵柄で描写されています。ついつい引き込まれていき、ページを増すごとに涙がこぼれ、読むのが大変になっていきました。
多感な思春期に、母親の介護のために自分の貴重な時間が奪われ、ますます事態が次第に悪化してく展開に目が離せず、読み終わった後には作者の「辛い」というよりも「苦しさ」を感じました。
作中では、父親が仕事の忙しい中で出来る範囲で介護に参加しており、長女も子育ての忙しい合間をぬって、母親の介護を手伝っている姿も描写されています。
最後に「あとがき」を読んで、私は幸運だったのだなあと思い知らされました。
日本中には、現在、包括支援センターが出来て、サポートを行っていると思いますが、まだたくさんのヤングケアラーが存在すると思います。
この子ども達が少しでも大切な子ども時代を過ごせるように、ヤングケアラーをサポートする取り組みを広げていかなければならないと思います。
これには、子ども達にだけに目を向けるのではなく、家族丸抱えで対応できるシステム作りが必要だと思います。
現在、国がヤングケアラーについて本腰を入れてきたことで、少しでもヤングケアラーの「苦しさ」を取り除ける日が来ることを願わずにはいられません。
このコミックは、是非読んで頂きたい一冊です。
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