2023年11月18日土曜日

燃料サーチャージ

 燃料サーチャージといえば、航空会社が燃料の上がり下がりに対応して、その都度、チケット代にプラスして、燃料サーチャージ料を合わせた形での運賃になっています。航空機を使用し海外へ行かれる方にしてみれば、聞きなれた言葉でしょう。

 さて、この燃料サーチャージが「桐ケ谷斎場」や「町屋斎場」など、東京23区における火葬場の約7割を担う東京博善が、従来の火葬料金の他に燃料費特別付加火葬料(サーチャージ)を徴収するようになったそうです。

最初は7,600円だったのが、8,000円、1万200円とじりじり値上がりし、2022年12月には、ついに1万4,600円までに達したようです。(現在は1万2,200円)

これに火葬料がかかるため、同社の火葬場では遺体を焼いてもらうだけで9万近く掛かるそうそうです。

 それにしても、サーチャージと称して別料金を徴収するのは業界の“常識”なのかと不思議になります。サーチャージを徴収しているのは、東京の民営火葬場だけだそうです。そもそも日本では、火葬場は公営が多く、東京23区のように民間企業が大半を占めているのは例外的だそうです。

 これには歴史的な事情があります。

明治維新で政府が廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)を行った際に、仏教寺院から火葬事業を取り上げ、神社にやらせたそうです。そして、火葬を宗教活動から切り離すことにしたそうです。

その結果、東京では火葬を手掛ける業者が生まれて現在に至ったそうです。一方で地方においては、公衆衛生の観点から国が主導して土葬から火葬に転換させた、という背景があるそうです。

 東京23区は歴史的背景があり、火葬料の決定も民間企業に委ねられています。そのため、現在の物価高騰の中で「燃料サーチャージ」という形で火葬料金にプラスされ請求されるようになったそうです。

 通常、人の死に関わる料金については意識していないので「燃料サーチャージ」と言われても支払いが済んでしまえば、よく分からないというのが正直なところでしょう。東京23区以外にお住いの方は、ほとんどが公営と思われるため「燃料サーチャージ」はプラスされないのでご心配なく。

 東京23区にお住いの方は、海外に行くのも、三途の川を渡るのも「燃料サーチャージ」がプラスされるということは、同じ国内であってもお金のない人には住みにくい場所になったのでしょうか。


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