今回のトヨタ自動車の認証不正行為は、国の基準より厳しい方法で行われたようです。安全性においては問題ないとアナウンスされているので、ユーザーは安心でしょう。
しかしながら国土交通省の見解によると、国の基準だけでなく日韓や欧州を含む62ヶ国・地域が採用する「国際基準」にも反するとの見解をまとめたようです。
国内と国連で乗用車の基準は合致しており、同じ不正があれば欧州などでも量産・販売できない可能性が高いそうです。
国交省によると、国連基準を採用することで、日本の型式指定を取得すれば英国、ドイツ、フランス、イタリア、韓国など61ヶ国・地域で同様の試験を経ずに認証を得られるそうです。それは「相互認証」と呼ばれ、海外展開するメーカーの各社の負担が軽くなっているそうです。
トヨタの不正が判明した試験は、乗用車に関する国際基準43項目が含まれ、不正の内容は日本だけでなく国連の基準にも反していたことになります。
一方でトヨタが
「国の基準より厳しい条件で実施した」
などとした一部の試験について、国側が
「より厳しいと一概に言えない」
と結論付けたことも判明しました。その見解から
「欧州などでも不正と判断される可能性が高い」
と見ているようです。
今回のトヨタの見解のみを信じれば安心できますが、国交省の見解は相反し、どちらが正しいかは分からず、国の判断が正しいことにされるでしょう。当然ですが……。
ここで一番大事なことは、何故、トヨタと国交省の意見が分かれるかです。また、日本での産業を支える自動車業界のために、経産省は何をしているのだろう、とも感じています。
ここで、トヨタ自動車・国交省・産業省が力を合わせ日本の産業のために認証基準のすり合わせを行わないと、日本自動車産業は地に落ちるでしょう。
今の国内自動車メーカーを守るために、国交省や経産省が動いているとは到底考えられません。もう国内自動車メーカーの終焉は近いのかもしれません。
現在、日本国内には中国メーカーの低価格な2000キロも走行できる自動車が販売されるそうです。国交省の国内自動車メーカーに対する対応を見ていると残念でなりません。
自動車産業亡国論: トヨタ・日産の正義は日本の罪 (カッパ・ビジネス)
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