2023年度に介護事業所の倒産が122件、廃業510件で合計700件近い介護事業所が日本国内からなくなりました。
そんな中、国は2024年度から介護従事者のなり手が一向に増えない為に、介護報酬を訪問介護以外は値上げしました。しかし、何の効果もなく、今年度は2023年度に介護事業者が減少した数を上回るのではないか、と囁かれています。
さて、全国的に見て介護事業所は少数精鋭の弱小零細企業が支えているのが現状です。最近では、損保ジャパンが大手介護企業を買収しました。
当然、スタッフは損保ジャパンの社員として、社会保険から福利厚生まで恵まれた条件の中で就労できるでしょう。給与に関しては、報酬は国で管理されているため中小企業と遜色ないと思われます。
そもそも介護事業のみで利益を生み出すことは不可能です。損保ジャパンでは介護を入り口として保険やその他の商品に繋げていくことが目的なため、本業である介護の収益は関係ないそうです。
また、損保ジャパンとしては、介護事業が赤字であっても営業外の事業が見込まれることと、本社の人員削減の受け皿として機能させるとのことです。
今後、大手が行う介護事業所の吸収合併は進んでいくでしょう。将来的にはこれまでのような中小零細企業しかなしえなかった手厚い介護は、不可能になるでしょう。
当然、利益を考えた介護を提供する時代がやってくると思います。利用者が不利益を得ない介護が続くことを願いたいところですが……。
中小零細企業は本業が介護のみなので経営が難しくなり、損保ジャパンのような大手が買収し経営していく流れになっていくとでしょう。
この流れは
「国としては介護報酬を引き上げたくない。大手企業は介護で利益を得ることは考えていない」
とお互いの利害が一致しているからこそ、将来的には大手が担う事業として位置付けられていくのでしょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿