2024年11月16日土曜日

叱ってくれる人がいない

 私たちが子どもの頃は、近所のおじさん、おばさん、はたまた知らない人までが悪いことをしていた私たち(悪ガキ)に対して怖いくらい叱ってもらった経験があります。叱ってもらったからこそ「悪いこと」「やってはいけないこと」などを学ぶことが出来たのでしょう。

 しかし、何時からか以前は叱ってくれていたおじさん、おばさんは叱って下さらなくなってしまったようです。

 このところ、健康のためにジムに通い始めました。トレーニングルーム内には

「運動中の携帯電話の使用はご遠慮願います。」

と注意書きがあります。さすがに運動中に携帯を使用している方は居ませんが……。

運動器具を使用後に、その場に待機したまま携帯を使用している人が居ます。その運動器具を使用したいと思っても、携帯を使用し休憩している方が居るため使用できずにソワソワしている方が居ることが毎回あります。

そこでジムスタッフに注意書きの表記を書き直してほしいと願い出たところ、嫌そうな顔をされました。

「その場合はスタッフに伝えて下さい。私たちが注意します。また、カメラで監視しているので大丈夫です」

と返されました。

 その後、何度もジムに通いましたが注意書きが変更されることもなく、相変わらず運動器具で休憩しながら携帯をしている方は減るどころか増えています。スタッフの方が注意しているとも思えません。

また、私が社会経験を積んでいる方に注意することが出来るでしょうか。今の世の中、喧嘩になるか事件が起きても可笑しくないでしょう。

 多分、注意書きがあるのにも関わらず守ることが出来ない人は注意する意味が無いでしょうし、注意したところで反省しないし、また同じことを繰り返すと思います。

今回の私自身がジムの方にお願いした改善に対しても、言わなければ良かったな、と反省しています。一言で言えば「言ったもん勝ち」であるところ、今回は「言ったもん負け」でした。

 私は経営者として、クレームは期待して下さっているからこそお客様が伝えて下さるものだと思っています。だからこそ、クレームに対しては即対応を行いますし、クレームは財産だと考えています。

 今回の件は、運営先が〇〇協会を標榜していて、クレームに関しては対応するような機関ではないため、私の拙速な対応も、今では反省している今日この頃です。

 今は昔と違い、他人を叱る社会ではありません。まぁ、私がその瞬間を我慢すれば良かっただけで、注意する側が批判される時代なのでしょう。

(スポーツジムは様々な方が利用をする場所なので、皆が注意書きに従って快適に過ごせることが一番だとは思いますが……)




「叱る人」より「ほめる人」 (WIDE SHINSHO 255)

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