「毒を盛る」と聞くと一見怖いイメージがあります。
猛毒を持つヒョウモンダコのオスは、交尾の前に強い神経毒をメスの心臓に注入する、とオーストラリアの研究チームの観察で分かったそうです。
ヒョウモンダコのメスは身体の大きさがオスの2倍もあり、交尾後にオスを食べるのが一般的だそうです。そこでオスが進化して、メスが動けなくなるようにテトロドトキシンという神経毒を使うようになったそうです。
ヒョウモンダコの生態は、4.5センチメートルとゴルフボールほどの大きさで、海洋生物の中でも特に危険な生物として有名です。オーストラリア国内では毎年、数人が噛まれて死亡しているそうです。
獲物を獲ったり身を守ったりするためではなく、交尾の際に神経毒を使っていることが証明されたのは今回が初めてだそうです。「性的共食い」はタコのような頭足類や、クモ・カマキリなどでもよく見られるそうです。
メスは交尾後の「最後のおやつ」として交尾の相手を食べることで、産卵や孵化(ふか)に必要なエネルギーを蓄えているのです。
タコの中にはオスの交接腕(こうせつわん:交尾の為に必要な腕)が進化して長くなり、交尾の際にメスと安全な距離を保って捕食を免れる種もあるそうです。しかし、ヒョウモンダコの場合は交接腕が比較的短く、メスに密着しなければならず最後に捕食されるそうです。
そのため、交尾前にオスは背後からメスに近付き、大動脈にテトロドトキシンを仕込める部位に噛みつこうとするそうです。
毒を仕込まれたメスは1時間ほど動けなくなり呼吸が止まり、その間にオスが安全に交尾し「やり逃げ」するそうです。交尾後に栄養を摂取するための栄養を摂れないメスも気の毒ですが、これまで捕食されてきたオスのことを考えれば可哀そうな結末でした。
しかし、捕食されないように進化したオスのDNAも常に変化していることを考えると、生命の進化は永遠に続いているのでしょう。
vol.7-ヒョウモンダコ|【公式】JLA|公益財団法人 日本ライフセービング協会
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