2023年2月4日土曜日

これでいいのか「ニッポン」?

 訪問介護事業をやっていて思うことがあります。私ども零細企業として、訪問介護事業では収益を上げて将来的に事業規模を大きくするのは、不可能だと思います。大手企業で介護事業を成功させ、運営できているところは多角的に運営をしているのでしょう。
 介護事業の収益のほとんどが人件費で、昨今のコロナ禍の中では、コロナ感染予防に対する費用(アルコール・マスク・手袋・エプロン・ペーパータオル等)の出費がプラスされています。現状では物価の高騰でガソリン代、ガス代をはじめ、その他の経費が今まで以上に掛かってきます。その中で県や市町村からは補助金があり助かりますが、それでは中々足りません。
 また、スタッフ不足の改善策として、国より処遇改善加算やベースアップ加算として、スタッフのスキル向上のために一段上の介護福祉の資格取得や教育の継続など実施することが条件となっています。年度初めに各種加算取得のための面倒な届出、年度終了時には、またまた面倒な報告書の提出があります。提出時期には大変な作業になります。
 この制度の為に、ヘルパー2級などから教育をして介護福祉士になったところで、高齢の利用者様にしてみれば資格など関係ないと思います。
美味しい食事を作ることができる。掃除が綺麗にできる。その上、なんといっても優しいヘルパーが喜ばれます。継続的な教育をするのは普通ですが、介護福祉士を取得したとしても、利用者様から喜んで頂けないスタッフに高給を出せるでしょうか?
 それらを考えますと、介護福祉士を持っていなくても、社会経験の豊富なヘルパーで十分ですし、ヘルパー2級で喜んで貰えるヘルパーに報酬を少しでも多く渡せるほうが意味があると思います。それこそ、平等だと思いませんか?
 国に提言します。処遇改善加算、ベースアップ加算などと申請しにくい制度など廃止して、利用者様の喜ばれる向きの制度設計にして、面倒なく平等に報酬として渡せるものにしてほしいのもです。

 今後、このままいけば、現状の制度では零細企業は経営継続が難しいでしょう。
ますます、サービスを必要としている方がサービスを受けられなくなることが予想されます。
あおぞらでは、現状、別の事業もあり、また今後別事業の拡大も計画しているので、訪問介護事業の撤退は考えていません。それでも、介護事業一本の企業は淘汰される時期が必ず来るでしょうし、今まさに介護事業所の破綻が始まりました。
 これでいいのか「ニッポン」!

0 件のコメント:

コメントを投稿

やっぱりね!

 私が危惧していた公務員の「非正規(会計年度任用職員)」が全国的に増えているそうです。特に職員の半数以上が「非正規」という自治体が大阪府内で増えているそうです。  大阪労連などが今年5月に府内の全ての自治体を対象にアンケートを取ったところ、職員の半分以上が非正規だと回答した市と町...