IOCが2024年パリ五輪にロシアの五輪参加を容認したことで、当初パリ市長(アンヌ・イダルゴ)は2023年1月の段階では、中立の立場であることを条件に、ロシア選手のパリ五輪出場を支持していました。しかし、一部参加国のボイコットが発表され始め、ウクライナでの「戦争が続いている間」は、ロシア選手の出場に反対する考えを2023年2月7日、表明しました。
これにはウクライナが五輪をボイコットする可能性があると表明。
ポーランドのカミル・ポトルニチュクスポーツ・観光相もEU(欧米連合)と英国を含めた約40ヶ国が、ロシアとベラルーシ選手の五輪出場に反対する見通しだと述べたことが影響したようです。
オリンピックとはスポーツが備えている力を活用し、良き手本となる教育的価値、普遍的・基本的・論理的諸原則の尊重などを人々に広め、人々の生き方を高めるための祭典です。
それによって平和な世界や人間の尊厳が護られた世界が実現することを目的としており、オリンピズムに基づいて開催されています。そのオリンピズムを人々に広める祭典とし、近代オリンピックの最重要目的は人間の生き方を高め、人類の平和や人間の尊厳を実現することです。
スポーツはそれらのための手段であり、オリンピックは単なる総合スポーツ大会ではなく「平和の祭典」と言われています。
平和の祭典だからこそ、ロシアがウクライナを侵攻している中でも、IOCがロシアの参加を容認したように思えます。しかし、侵攻されているウクライナの選手にしてみれば、許されるべきことではありません。
日本やドイツでさえも、太平洋戦争中や終戦後も平和の祭典だからこそ、参加できなかった時があります。それを考えれば、ロシアやベラルーシが参加したオリンピックが成り立つわけがありません。
また、ロシアがウクライナを侵攻している中で、世界中から集まった選手が平和の祭典だからといって、冷静に競技を行うことができるのでしょうか?
近年、オリンピックは商業的な興行へ進み、かつ政治が強力に絡み合った祭典になってしまったことは、世界中の人々は理解しています。どうか、2024年パリ五輪が開催される前に、IOCが戦争を止めるように働きかけてはいかがなものでしょうか。
きっと、IOCは中立で、各国の政治などに口を出さない、と言い張るのでしょう。
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