国土交通省は、航空機の誘導や搭乗手続きなど空港の地上業務「グランドハンドリング」と保安検査の要員確保に向けた支援に乗り出すそうです。(現在、各地の空港で保安検査待ちの時間が1時間を超えだそうです。)
国交省の調査で、地上業務の人員がコロナ禍後、1~2割減少したことが分かりました。そのため、支援の必要があると判断し、2023年の2月中に有識者の検討会を設け、具体策をまとめるそうです。
国交省が昨秋初めて実施した調査によると、地上業務を担う主要企業60社で、航空機の周辺業務の従業員がコロナ禍前より1割、旅客ターミナル内の業務が2割減少、保安検査員も別の調査で2割程度減少したことが判明したようです。
コロナ禍による航空機の運休や減便で人員の削減や離職が進んだ結果で、現在、経済活動が再開し、航空需要が回復しても航空業界の先行き懸念から、流出した人材が戻らない状況が続いているようです。
この問題はコロナ禍で、大手航空会社が生き残りをかけた、その場しのぎの大リストラを強行した結果、中小のグループ会社の従業員が退職に追い込まれた結果です。
経済活動が再開すれば、このような結果になることは予想できていたはずです。今、有識者会議を開いて人材確保に取り組もうとしていますが、もう、後の祭りでしょう。どの業種でも、人出不足が叫ばれています。空港内のグランドハンドリングから保安要員などの作業を、積極的に機械化できるものを機械化する時期が来たのでしょう。
本来であれば、大リストラを強行した時に将来を見据えて、検討すべき課題だったと思うのですが……。
航空業界にしてみれば、一日一日を生き延びることが精一杯で、将来を見据える余裕など無かったほどの「コロナ禍」だったのでしょう。
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