フランスで政府の年金制度改革に反対するストライキが続いている中、パリなどの大都市ではゴミ収集や焼却場の従業員によるストの影響で、街頭に未回収のゴミが溢れ始めたようです。SNSでは市民生活の混乱を巡り、マクロン政権の閣僚とパリ市の幹部がお互いを批判し、責任をなすりつけ合う事態に発展しているそうです。
来年のパリ五輪開幕まで500日を迎えた2月14日、パリでは街頭のあちこちに回収されないままゴミ箱からあふれ出した黒いゴミ袋が山積みになり、一部のゴミ袋は破れて、中身が道路に散乱しているようです。
フランスでは2月7日、年金受給開始年齢を62歳から64歳まで引き上げる政府の年金改革法案に反対する抗議デモに128万人が参加しました。一部の労働組合は同日から無期限のストを始め、鉄道や地下鉄などの交通機関を中心に影響が出始めているそうです。
フランスは国民によるストが盛んです。日本において最近ではストなんて聞いたこともありません。(【追記】2023年3月18日、19日に日本でJRA厩務員のストライキが行われました。)
現在、日本の年金は60歳の支給開始が段階的に65歳に繰り下げられましたが、ストは起きませんでした。また、現在、政府では支給開始を段階的に70歳まで引き下げる検討に入ったとも聞きますが、まだストが起きません。
私が企業に入社した頃は、支給開始が段階的に55歳から60歳になった時期でした。当時は60歳で退職する方たちは時代が良かったからか「高額な年金を支給されるから、お前たちも頑張れよ」と、退職する方々から聞いていました。
しかし、現在はどうでしょう?
一生働かなければ、年金だけでは生活できない日本になっています。こんなにも年金支給開始年齢が繰り下げられている状況にも関わらず、ストも暴動も起きません。不思議な国です。
選挙で投票に行っている人にしてみれば「選挙で国民のために働いてくれる人に一票を」と言われるでしょう。しかし、現在の日本人は大多数の人が選挙で社会が変わると思っていないでしょう。現実的には「あきらめ」でしょう。投票数をみれば一目瞭然です。殆どの投票率も50%を超えることはないです。これは異常な数値です。
この事実を異常と思わない、この事実に対して選挙改革をしようと危機感を感じない国会議員が日本を良くできるわけありません。
日本国民はバカではありません。もう国会議員に期待していないからこそ、ストや暴動を起こす暇があったら、自分や家族のために一日、一生懸命に働くことを選択するのでしょう。
選挙の投票に行かない、ストや暴動を起こさないのは無言のストや暴動だと思っているのは私だけではないはずです。
(【追記】2023年3月23日、フランス全土で大規模なストが行われたそうです。)
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