日本各地で教員が産休、病休などで学校を離れても、その穴を埋める代役の教員が確保できていないそうです。新学期早々、各地の公立学校で「教員不足」が問題になっているようで、子ども達の学習への影響を心配する声が出ているようです。
朝日新聞が、教育人事権のある47都道府県教委と20政令都市教委、大阪府から教員人事権を委譲された農能地区教育人事協議会の計68機関を対象に、2023年4月時点の教員不測の状況を取材したそうです。
その結果、判明しただけでも34機関で小中高、特別支援学校のいずれかに計1494人の欠員が生じていることが分かったようです。
一方で8機関は不足者数ゼロと回答、26機関は4月時点の不足数をそもそも把握していなかったり、集計中であったりして不明とのこと、実際の不足数はもっと多い可能性もあるそうです。
首都圏のある公立小は4月の入学式で、低学年の1学級の正式な担任の名前を発表できなかったそうです。理由は、病気で休む教員らの代役が見つからなかったためだそうです。
この学級の担任を担ったのは、管理職であり通常は授業を持たない教頭が対応し、自習にする時間もあり、同校の教員の1人は「子どもへの影響が心配だ」と危惧していたそうです。
全国的には、教員のなり手の減少、早期退職など様々な要因があるのでしょう。
そんな中、山梨県では公立小学校の1年から2年生に導入している少人数の「25人学級」を、2023年度から3年生に、24年度から4年生に拡大すると発表しました。
教員増に必要な経費の財源は、県企業局の電気事業会計からの繰入金や主要基金の取り崩しで確保するそうです。
知事は
「子どもたちの力を最大限に延ばせる教育環境を整備する」
と語っているようですが、果たして、肝心かなめの教員の確保ができるのかと私は心配になってしまいます。
今後、日本全国でますます、教員不足は発生するでしょう。
この所、教員免許がなくても教員になることのできる制度設計にすると言われ始めましたが、上手くいくでしょうか。私は、教員免許がない人は正規雇用として扱ってもらえないのでは、と思っています。
雇用の待遇面でも教員免許が「ある・ない」関わらず、あまり差をつけてしまったら、やはり教員不足は永遠に続くのではないかと思います。
この教員不足の件に関しては、少子化の問題と一緒に考え、こども家庭庁と文科省が横断的に協力し合い、良い政策立案をしてもらいたいと思います。
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