20代の時、就職し、初めての勤務地は大阪空港(伊丹空港)でした。
まず、最初に学んだことは夜の生活からでした。当然毎晩の飲み会で、必ずカラオケがつきものでした。カラオケでよく聴いた曲は、2人が掛け合いをする『浪花恋しぐれ』でした。
芸のためなら 女房も泣かす♪
それがどうした 文句があるか♪
……
「そりゃワイはアホや、酒もあおるし女も泣かす。
せやかて、それもこれもみんな芸のためや。
今にみてみぃ! わいは日本一になったるんや
日本一やで、わかってるやろ、お浜
なんや、そのしんき臭い顔は、
酒や! 酒や! 酒買うてこい!」
(『浪花恋しぐれ』 作詞:たかたかし 作曲:岡千秋 より引用)
このような衝撃的な内容の歌で、演歌などを聞いたことがなかった私からすれば、昔からいる歌舞伎役者はじめスター達は酒をあおったり、女性との関係も奥さんを泣かしてまでも芸の肥やしにしているのだと思っていました。それが当たり前なのだと。(羨ましい気持ち半分、ヤバイでしょという気持ち半分だったように思えます。)
ときは2023年になり、コンプライアンスも昔より厳しくなりました。
歌舞伎役者はじめスター達は、お酒の嗜み方、女性関係が社会的に制裁されるようになり、また法律も改正され厳しく問われるようになりました。しかし、一部の歌舞伎役者はじめスター達は、学習できずに行いに対して社会から抹殺されてしまう人もいます。また、自殺してしまう人までいる有様です。
厳しくなってきた社会が悪いのか、厳しい社会に対応出来ない者が悪いのかは分かりませんが……。今は昔と違うことを、理解してもらいたいものです。
歌詞に戻りますが、女性が2番の台詞の中で、亭主が日本一になるためなら
「どんな苦労にも耐えて見せます」
と宣言。3番の掛け合いの中では、亭主がお浜を“恋女房”と言い、女房は亭主を“生き甲斐”と言って、笑う2人に春が来るのです。
何と良い曲でしょう。これは関西の落語家・桂春団治をモデルにした歌と言われています。実際、桂春団治はかなりの遊び人だったようです。
でも、時代がもう違いますからダメですよ。
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