自転車に関係する事故により死亡事故が発生し、裁判で1億円以上の賠償が出されたケースもあります。自転車にも保険を掛ける制度が始まり、つい最近ではヘルメット着用が努力義務になり、将来的にはヘルメット着用が必須になるでしょう。
このように自転車における死亡事故が社会問題化している中で、電動キックボードが2023年7月1日の改正道路交通法の施行により「特定小型原動機付自転車」という新たな枠組に位置付けられ、交通ルールが刷新されました。これまで特例措置下の「特殊小型自転車」という区分で免許が必要、最高速度は15キロに制限されていました。
新ルールでは16歳以上であれば免許不要で利用できるようになり、速度も20キロまで高速化されました。また、6キロ以下であれば歩道の走行にも対応し、ヘルメット着用は努力義務となり、バックミラーの装着も不要になったそうです。
ナンバープレートは必要で、新たに小型のプレートが用意されました。他に新ルールで必要になったものは「最高時速表示灯」という現在の「走行モード」を示す表示灯で、20キロ時は「点灯」、歩道用の6キロモードの場合は「点滅」するそうです。周囲に車両の状態を示し、歩道での20キロ走行を防ぐそうです。
現在、自転車による死亡事故が増えている中、危険である電動キックボードの走行が規制緩和されたことは疑問です。
フランスのパリでは事故が多発し、2023年4月には電動キックボードの貸出サービスの存廃を問う住民投票が行われたそうです。即日開票された市民の「No」が89.03%を占め、アンヌ・イダルゴ市長はサービスの廃止を表明し、約5年にわたって親しまれてきた電動キックボードのレンタルは8月末で幕を閉じることになったそうです。
この事故が多発したパリでは、廃止されますが、日本では法律が緩和され乗りやすい移動手段となりました。今後、事故が多発し、反対運動が発生し、パリと同じ運命をたどるのも時間の問題でしょう。
日本ではパリの流れを検証し、規制緩和をしたとは考えられず、大きな業界の力が働き国に規制緩和をさせたのでは、と勘繰ってしまいます。
今後、電動キックボードと自転車による死亡事故が多発することを予想しているのは、私だけではないでしょう。
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