私は、骨髄バンクのボランティアを通じ約30年近く献血移動バス会場に同行しています。
この所、感じるのは献血者の減少、特に若年層の献血者が少なくなっているのが目に見えて分かります。一言で言うならば、血液提供者の高齢化でしょうか。
輸血に関しては、命あるものには必ず避けて通れない医療行為になります。人間と同じように輸血して下さる日本赤十字のような機関が動物にもあれば良いのですが、中々厳しい問題でもあります。
さて、ワンちゃんネコちゃんの場合、供血犬・供血猫という輸血を必要なワンちゃん・ネコちゃんが現れた時に協力してくれる特別な犬・猫がいます。病院によっては供血犬・供血猫を飼育している場合もあるそうですが、一般の飼い犬・飼い猫に献血をお願いするケースがほとんどだそうです。
現在、犬の血液型は13種類以上あると言われているそうで、輸血する場合は適合した血液を使用しなければなりません。また、長期保存ができないため必要に応じて献血をして貰う必要があるそうです。
その際の助けになるのが健康なワンちゃんのドナー登録です。しかし、ワンちゃん専門の機関がないため、かかりつけ病院で供血犬のドナー登録ができるか確認するか、あるいは日本動物高度医療センターなどの病院でドナー登録が行うそうです。
もちろん、供血犬のドナー登録には条件があり
①年齢が1歳以上
②体重が15kg以上
③狂犬病予防接種、混合ワクチン接種及びフィラリア予防が毎年されている健康な犬
④麻酔をかけずに、採血が可能な温厚な性格
といった条件に当てはまらないとドナー登録が出来ないそうです。
近年では、家族同様にされている方が多いので輸血が必要な場合、飼い主さんがSNSで献血を緊急募集していることもあるそうです。
ちなみに「供血猫」もいて、猫ちゃんの血液型はA型、B型、AB型の3種類に分類されているそうです。7割~8割の猫ちゃんはA型で、B型は猫種によって少数存在し、AB型は非常にまれだそうです。
「供血猫」として協力して頂ける場合は、普段利用されている動物病院に問い合わせてみて下さい。ドナー登録する条件は
①年齢が1~7歳
②体重が4kg以上
③健康である
④混合ワクチンの接種を毎年受けている
⑤猫免疫不全ウイルス(FIV)、猫白血病ウイルス(FeLV)が陰性である
⑥雄で交配予定がない。/雌で出産経験がなく避妊をしている
⑦完全に室内飼いで、屋外猫との接触がない
⑧輸血を受けたことがない
⑨病院に慣れている
⑩採血時におとなしくしている(おとなしくできる)
となっているそうです。
「供血犬」「供血猫」という存在はなかなか認知されていませんが、自分たちで出来ることを考え、何かあったときに愛犬・愛猫家同士が助け合えるようにしていけたら良いですね。
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