中国では、借金を返済できない市民に対して、社会サービスへの利用を遮断するという罰則が与えられます。
日本でいうブラックリストに不良債権者は登録され、旅行や政府の仕事の制限に直面するそうです。このブラックリストは、望ましくない行動を罰する中国の「社会的信用」制度にも似ているようです。
つまり、中国での借金滞納者は高速鉄道や飛行機などの国内の一部サービスを利用することも制限されているようです。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道によると、政府の仕事を禁じられた梨、高額な保険契約や休暇、さらには高級ホテルの宿泊さえも拒否されてしまうようです。
借金滞納者は、政府の滞納ブラックリストに登録され、非公式の呼び方らしいですが、こうった方々は「ラオライ(laolai)」と呼ばれているそうです。
「ラオライ」とは「不良債権者」という意味だそうです。WSJによるとリストに掲載されているのは約830万人で、2019年以降50%近くも増加しているようです。
実は、不良債権者が直面しているのは形式的な制限だけではなく、中国の一部電話会社では、不良債権者に特別な着信音を割り当て、他の人に破産寸前の人物と話をしていることを警告することまでしているようです。
しかし、不思議なことに中国では自己破産の手続きはほとんど行われていないようです。他の国とは異なり、ほとんどの人が中国では自己破産によって借金を帳消しにすることは認められていないそうです。
その代わり、中国政府は賠償金として債権者の収入を差し押さえ、生活費をカバーできるように少額の小遣いを残すなどの措置を取ることが出来るようです。
しかし、ある男性が新生児の養育費として、毎月の手当の増額を求めたところ、その額は必ずしも十分とは言えないことが分かったようです。そんな中、裁判所は手当を1万2000元(約25万円)への増額を認めるどころか、逆に40%近くも減額したという事実もあるようです。
日本では借金を抱えた場合、自己再生や自己破産などをすることによって、借金の棒弾きされることを考えると中国は怖いです。しかし、冷静に考えれば、当然、借りた物を返すのが当たり前だと考えると、中国の制度がまともなのかもしれません。
「返す当てのないお金は借りないように、また借りたお金は必ず返済しましょう。」
当然のことですが……。
0 件のコメント:
コメントを投稿