日本を横断している大型台風10号の強風・強雨の中、羽化してしまったセミが我が家の網戸にいました。
セミにしみれば地中の真っ暗な世界から早く脱出したいと願い、羽化し夢に見た世界へやってきたところ大型台風の最中だったのです。セミにしてみれば「こんなはずじゃなかったのに……」と悲観していたに違いありません。このセミが地中で暮らしている期間はアブラゼミで3~4年、クマゼミで4~5年だそうです。長期間地中で過ごし、成虫として羽化し生きる期間は1~2週間と言われていましたが、2000年代頃から研究か進み、1ヵ月程度と考えられるようになったそうです。
1~2週間ほどという俗説が広まった原因として、成虫の飼育が難しく、飼育を試みてもすぐに死んでしまうことが挙げられています。
また、多くの個体が寿命に達する前に鳥などに捕食されるようです。
2019年には岡山県笠岡市の高校生が独自の調査方法により、アブラゼミが最長32日間、ツクツクホウシが最長26日間、クマゼミが最長15日間生存したことを確認、発表し話題になったそうです。
さて、今回、私が発見したセミは長期間地中で過ごし夢見た世界へ飛び出した途端、大型台風に見舞われるとは、気の毒なセミです。
私たちの社会でも目の前の出来事に対し、変えることも逃げることも出来ない瞬間は多々あります。
今回、羽化したセミを発見したことで気の毒な気持ちになりましたが、私たちが生きている世界は日々変化しています。
目の前で何が起きたとしても、受け入れなければなりません。
「セミ頑張れ……」と伝えるしかできません。
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