現に、要介護・要支援認定者数は2000年に218万人だったのが、2017年には622万人となり、ここ十数年で約3倍の人数に膨れ上がっています。
今後、団塊の世代の高齢化によって介護を必要とする高齢者が、更に増加することが予想されています。介護を必要とする高齢者が増えれば増えるほど、介護サービスのニーズが高まります。それは、サービスを提供する事業所及び、そこで働く介護従事者の人数不足が深刻な問題となっていきます。
私自身、介護事業を行っている者として言えることは、現状での介護報酬は低額すぎることでしょう。
本音を言えば、今の介護報酬の1割増しであれば事業継続は何とか可能であり、正直なところ2割増し出来ればコロナ禍のようなことがあっても対応可能です。
しかし、2割増しが出来たとして、介護職として働きたいという人は増えないと思われます。
今、私が現状の介護報酬より1割増し、2割増しの話を行いましたが、現状で社会保障費給付費は高齢化に伴い急激な増加が見込まれます。特に医療・介護分野での給付額はGDPの伸びを大きく上回っているそうです。
団塊の世代全員が75歳以上となる2025年には、日本のGDP費で見ると介護費で1.4倍、医療費で1.3倍程度の社会保障費給付費が必要になってきます。しかし、20歳から64歳の現役世代が大幅に減少する2040年には更に費用が増加し、介護費で1.7倍、医療費で1.4倍の社会保障給付費が必要であるようです。
私が望んでいる介護報酬を1割増し・2割増しは到底できない話です。
確実に言えることは、今後、介護業界は崩壊します。必ず自分の家族は自分で介護する時代がやってきます。
今から腹を括って準備しておきましょう。決して、脅しではありません。事実といっても過言ではないでしょう。
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