私が就職した頃、退職する先輩が退職金を数千万円も貰える時代だったので、退職金と聞くだけで「大金だ」と思えるような時代でした。
今、国内では景気が低迷し、一部上場の大手企業でさえも退職金の減額や廃止の流れになっています。
当然、中小零細企業も減額や廃止の流れで進んでいますが、元々支給を行わない企業があったのも普通でした。
さて、この退職金の減額や廃止の流れに伴い、退職金分を月々の給与に上乗せする企業も出てきているようです。
企業とすれば退職金の減額や廃止の流れは良いですが、その分を給与に振り替えるケースは給与が増えた分、所得税が増え、社会保険料が値上がりし、個人や企業にしたら負担が増えます。
また、企業が将来の退職金として月々積み立てる場合は、企業側は経費として認められ損金処理ができるため、従業員と企業にとってメリットが大きく、今の減額や廃止の流れは如何なものかと感じます。
政府の見解とすれば、退職金の代わりに月々の給与が増えた分、所得税と社会保険料を多く取ることが出来るためウハウハです。従業員は給料が増える分だけを考えれば喜ばしいことですが、冷静に考えると取り分は退職金に比べ美味しくありません。
この退職金の減額や廃止の流れの中、あおぞらでは退職金制度はあります。数十年後のことは分かりませんが、2本立てで積み立てを行っているため、退職時には大手には敵いませんが数百万から4桁になるくらいは出す予定です。
残念なことに私どもの企業は女性が中心で転職を繰り返す傾向が強いため、退職金支給の対象になるケースは少なく、また対象期間満了になったとしても僅かな金額となります。
これは女性特有の退職金自体を考えることがあまりない思考も関係しているのでしょう。
これから就職先を探す方は、月々の給料の額だけではなく、長期的に考えた福利厚生の1つである退職金のことも併せて検討して欲しいと思います。
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