私が就職して、熊本空港から羽田に転勤になった頃。大田区のアパートに暮らしていた時、衆議院選があり耳にタコが出来るくらい
「ショウコー、ショウコー麻原彰晃(あさはら しょうこう)……♪」
(『麻原彰晃マーチ』)
と連呼して選挙活動をしていた政治団体(真理党)がありました。
その後、オウム真理教の創始者、麻原彰晃により自らの信者を利用し国家転覆を最終目標とする日本国民を震撼させる一連のオウム事件を起こし、1995年5月16日には地下鉄サリン事件の首謀者として逮捕されました。
この時に事件に関わった上層部13人の内の1人である新実智光と獄中結婚をした女性がYouTubeでインタビューに答えている動画があったため、ついつい観てしまいました。
当然、たくさんの方々を殺した男性と獄中結婚するような方はどのような精神状態の人なのか、と興味津々でした。
この女性は、地下鉄サリン事件時は中学生だったようで、事件後オウムが解散後移行したアレフに入信。その後、何度か拘置所に接見している間に獄中結婚する仲になったそうです。
新実智光自身は拘置所にいる約20年の間、毎日修行をしていたそうです。事件自体は麻原彰晃からの命令であり躊躇なく実行し、また反省すらしていなかったそうです。
動画を見て感じたことは、宗教に入信する方は特に優秀な上純粋であり真面目で、言われたこと全てが正しいことと捉え否定することはないそうです。
当然、13人の中には東大理Ⅲを出た優秀な医師も居たのにもかかわらず、何故人を殺してしまったのだろう、と思っていましたが……。
優秀なうえ純粋で真面目であるがために、言われたことを間違っていると否定せず実行する心の持ち主だったようです。
結局、拘置所にいる間も被害者に対して反省の弁も述べることすら出来ないほどマインドコントロールされていたように思いましたが、犯人達にしてみれば全て教祖様から指示されることを実行することが修行だったようです。
最終的には、大阪拘置所に移送されてからは、新実本人も死刑が近付いていることが分かったようで、アレフを脱会し普通の人間に戻り、死刑になったそうです。
日本において大量の死刑が為されたのは、二・二六事件以来だそうです。オウム幹部13人の死刑執行は日本各地の拘置所において2日間かけて実施されたそうです。
日本で死刑が執行されるのはレアなケースですが、これだけ凶悪な事件を起こしても謝罪の言葉もなければ、当然の結果だったのでしょう。
動画を観ても私は獄中結婚には理解できませんが、これこそがお互いに信じた宗教の修行をしている者同士であるからの結果なのでしょう。
もしかしたら教祖である麻原彰晃以外の12人は被害者だったのかもしれません。
興味がありましたら、アマプラ(Amazon Prime)でフィクションとドキュメンタリーを取り混ぜた映画「私の魔境」が放映されていますので、視聴してみて下さい。
オウム真理教事件とは何だったのか? 麻原彰晃の正体と封印された闇社会 (PHP新書)
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