2025年3月16日日曜日

いつかはくる老々介護の現実

 結婚したら健康な子どもを授かると思うのは、普通のことでしょう。しかし、現実には妊娠15~16週以降に超音波検査で胎盤の赤ちゃんの位置を確かめながら、妊婦さんのお腹に注射を刺して約20ml程度の羊水を抜きます。

羊水中には赤ちゃんの身体から剥がれ落ちた細胞が浮遊しているため、それを培養し染色体を調べる検査があります。障害の可能性を指摘されると出産を諦める方もいれば、障害を受け入れ出産を希望する方も居るでしょう。(あえて検査をしない方もいるはずです。)

 障害を受け入れ障害のある我が子を出産したご夫婦は、我が子に障害があろうとも可愛いので一生面倒をみる覚悟を決めて、毎日全力を尽くすでしょう。

しかし、残念ですがそんな若いご夫婦も何時かは高齢となり、我が子も大きく成長していくと共に必ずや老々介護に突入します。

 当然、若いうちは我が子の天使のような可愛さに腹を括って一生面倒をみる、と思っても必ずやお互いが辛い時期がやってくるのです。

だからこそ、自分たちが高齢になるまでに子どもが障害者施設に入所させる準備、あるいは障害があろうとも1人で暮らしていけるように自立のための訓練を行うなど計画的にしていくべきである、と私は思います。

 皆、何時まで健康にいられるか分かりません。突然、身体の変調はやってくるでしょう。

そんな時、もう子どもの面倒をみられないからと言っても、全国的に障害者の入所する施設は少ないし、閉鎖する事業所も増えているのが事実です。入所するにしても欠員が出た際の入所待ちが関の山でしょう。

普段から将来のことを見据えて、可愛いから私たちが一生面倒をみる、という気持ちは分かりますが現実的には不可能な目標であります。

 もし、若い方で障害をお持ちのお子さんが居たら是非とも若いうちから、子どもと自分たちの将来のことも考えながら生活して頂きたいと思います。

当然、現状毎日がお勤めに子どもの介護、と大変かもしれませんが、お互いが年を取ればとるだけ大変になってきます。

若いうちから将来を見据えて「老々介護」に至らないように、計画的に過ごして頂きたいと願っています。

障害者福祉|厚生労働省






福祉職のための精神・知的・発達障害者アウトリーチ実践ガイド:生活訓練・自立生活アシスタントの現場から

発達障害のある子どもを支援する 特別支援教育支援員ができること

0 件のコメント:

コメントを投稿

見かけなくなったホームレス?

 現在、日本は物価も高騰し、給料も上がらず毎日たくさんの国民が疲弊した生活を送っていることでしょう。 そんな中、厚生労働省が2023年に公表した報告書によると、日本の子どもの相対的貧困立は11.5%(2011年)でした。これは日本の子どもの約9人に1人が相対的貧困状態であることを...