日本人には考えられないでしょう。
経済崩壊している中を生きているガーナでは、食卓を支える大ネズミ(70cm前後)の“ブッシュミート”が食卓を支えています。
ガーナは2024年のインフレ率が約20%に迫るなど、アフリカの中でも経済に大きくブレーキが掛かっている国でもあります。そんな中、以前からガーナでは大ネズミ“ブッシュミート”などが庶民の食卓を支えてきた事実もあります。
その一方で、ガーナ政府は健康・衛生や環境保護を理由にブッシュミート規制を強化しているそうです。その目的は税収強化もあるそうです。
ブッシュミートとは直訳すると「藪の肉」です。要するにネズミ・コウモリ・カエル・ヘビ・サルなどの野生の小動物のことを指します。日本で言えばゲテモノの一言で片付けられるかもしれませんが、元々アフリカでは農村住民の貴重な食糧になってきたそうです。10年前の調査では、アフリカの農村で摂取されるたんぱく質の8~9割はブッシュミートが占めているそうです。
一般的に、所得・教育水準が高いほどブッシュミートの消費には消極的と言われているそうです。貧困層の多いガーナでは、約67%の人が定期的に摂取しているという調査結果もあるようです。それだけガーナ国内は深刻な経済危機に見舞われているという現実があるようです。
ガーナでは、このブッシュミートの取り扱いは免許制で、違反者に対しては罰金などの刑罰があるようです。しかし、実態は違法状態だそうです。
実はブッシュミートは衛生上の問題が大きく、エボラ出血熱が発生するケースが多く、近年では安全な環境下で飼育・養殖も進められているそうです。それでも生産量に限界があり、やはり「天然もの」を好む消費者も多いそうです。
ちなみに、ブッシュミート29種のうち12種がレッドリスト掲載種だったそうです。貧困国だとしても、タンパク質は必要な栄養素であり摂取しなければならないものです。
日本には貧困者がたくさん居ると言われていますが、ネズミを食べるまでの貧困者は居ません。世界には私たち日本人が考えられない暮らしをしている人がたくさん居ることについて知ることも必要でしょう。
(ちなみに、手塚治虫『火の鳥』のお話にはネズミが食用として売られているコマがあるだとか……)
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