「和を以て貴しと為す(わをもってたっとしとなす)」
を暗唱したことを覚えています。
日本書紀では7世紀の始めに聖徳太子が定めた十七条憲法の第一条は以和為貴(和を以て貴しと為し)であると伝えられてることが知られています。
十七条憲法とは、役人たちが守るべきとする道徳的な戒めが記されており、この第一条では儒教における学問の概念を超えて、仏教の和合の精神の重要さも説かれているそうです。
この第一条では和を大切にすることに加えて、逆らったり争いを起こさないことを根本とすることが説かれています。そして上下関係に囚われることが無く話し合いができたならば、何もかも成し遂げられるだろう、と説かれているそうです。
一般的には「仲良くすることは尊いことだ」という意味だとされていますが、本来は「和を何よりも大切なものとしなさい」という意味で「話し合いをすることが大切」あるいは「論議することが大切」であるといった意味で使われているでしょう。
しかし、現代は喧嘩に近い議論が横行し、論破したイコール勝ったというような話し合い(?)が行われ、結果的に高圧的な人の意見が通ってしまう世の中でしょう。
結局、強い者が社会を牛耳ってしまいルールや守り事が、また法律でさえ破ってしまう世の中になってしまっています。現代の法治国家さえ崩壊してしまうのでは、と危惧しています。
私たちが未来永劫、幸せに生きていくためには「和を以て貴しと為す」、この言葉こそが礎と思うのは私だけでしょうか……。
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