2022年9月20日火曜日

戦後日本の経済復興と高度成長

  30年以上前、私が大型航空機の整備会社へ入社した時、定年間近の方からよく言われたことがあります。それは「日本は戦後、何故復興できたか解かるか。」と何度も質問されました。

「よく解りません。」と答えると、何人もの方から「朝鮮戦争があったからだ。」と教えられました。その当時は私も若く、また、太平洋戦争(第二次世界大戦)の戦後のことを言われても、正直なところ「よく解らない」が本音でした。

まぁ、昔流行った【そんなの関係ねぇ。】のようでした。

 50歳を過ぎ経済のことなどを考えるようになり、「日本は戦後何故復興できたか」と興味が出て調べてみました。

 1945年8月、日本政府はポツダム宣言を受託し、太平洋戦争に敗北しました。

日本が太平洋戦争までに費やした費用は、なんと国家予算(日中戦争開戦時における一般会計)の280倍という途方もない金額でした。その為、政府は銀行預金の封鎖を行い、強制的に新円の切り替えを実施。大半の国民がほぼ全ての資金を失い、戦費調達によって積み上げられた巨額の財政赤字は全国民から銀行預金を没収することで何とか帳尻を合わせたようです。

 5年後の1950年6月、北朝鮮が突如、軍事境界線を越えて南に侵攻。米国は国連軍を組織し、韓国を支援したことから朝鮮半島全域が戦争状態となりました。朝鮮半島のすぐ隣にある日本は、米軍の最前線基地となり、開戦直後から日本企業は軍需物資の注文が殺到。また、壊れた自動車・飛行機・戦車など高価な軍需品の整備作業など行われました。朝鮮特需の勢いは凄まじいもので、戦争が始まった翌月には早くもトヨタ自動車に大量のトラックの注文が入ったことは有名な話です。

 その後、日本はアメリカ製の電化製品や自動車などの技術を真似し、安価な製品を製造し、世界中に販売して短期間で復興することができたのです。当時、日本製品は「真似 in Japan」と揶揄されたとか。

 現在はどうでしょう。

日本の製品は同じように韓国や中国に真似され、日本の家電製品など白物家電と言われるものは国内メーカーでは製造できなくなり、景気の悪い日本がここにあります。

 今後、日本が以前のように好景気になるには、ロシアによるウクライナ侵攻が停戦してからどれだけ復興事業に関われるかがポイントになると思います。

残念ながら、いつの世も戦争無しでは、景気が良くならないことが歴史で実証されています。

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