ノルウェーの刑務所は世界一人道的、と知っていますか。日本では考えられませんが、77人の殺人犯に個室が三つあり、ゲームも自由に出来るそうです。
日本では容疑者や被告が反省しているかどうかに、ことさら重きが置かれている上に、厳罰化を求める声も絶えません。被告が判決後、刑務所でどのような生活をしているか、更生や反省は出来ているか、など。国が違えばこんなにも違うのだと考えさせられます。
世界一人道的な処置と知られるノルウェーの刑務所は明るく、受刑者は「自由」だそうです。77人も殺害した受刑者(43歳)は最高刑の禁錮21年の判決を受けました。
ノルウェーには死刑も終身刑もなく、量刑も日本などと比べると軽く、凶悪犯も原則釈放され社会に戻っていくそうです。この事件で、銃弾を3発受けて右腕を失った被害者は「憎しみはもちろんありました」と言い、また、「自分のエネルギーを他人を憎むことに使いたくない」という思いがあったそうです。法廷の中で「彼の話すのを聞いていると、極端な思想の持主だと分かり、奇妙に思われるかもしれませんが、段々、彼への関心がなくなっていったのです」と。やがて、許すでも、拒絶するでもなく、起きたことを起きたこととして受け入れるようにと決めたそうです。
ノルウェーでは加害者支援も手厚いが、被害者支援にも手厚いそうです。日本のように「被害者だけが置き去りにされている」と、いうような声が出にくいシステムになっています。
犯罪被害者への補償金(現在の最大補償金は9,000万円)支給などを担う専門の官庁があったり、事件の被害者や遺族はいつまでも無料で弁護士に相談でき、その上被害者や遺族でつくる各団体には、国から財政支援をしてもらえるそうです。だから、世界から見てもノルウェーは治安が良いのでしょう。
刑務所の所長が「私たちの仕事は受刑者に更生させることで、更生に反省は必要ない」と明言したそうです。受刑者は刑務所に入っている間に大学を卒業することも可能だそうで、期間満了時には何不自由なく社会へ帰っていくそうです。
日本人の私たちは、目には目をではないですが犯罪者に対して厳しいですし、被害者や残された遺族に対してのサポートもほぼありません。ノルウェーのシステムを日本に取り入れるのも選択肢の一つだと思います。
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