カジュアル衣料の「ユニクロ」などを展開するファーストリテイリングが3月から国内正社員約8400人の賃金引き上げに踏み切ると発表がありました。
上げ幅は年収で最大4割。賃金を底上げしないと人材確保で劣勢に立たされ、グローバル企業として持続的な成長が困難になるとの危機感があり、物価高が社員の生活に与える影響も考慮したそうです。また、この決断に同じ環境にある大手企業も追従するようです。
2022年での日本全体の収入の平均値は433万円のなか、東京商工リサーチによると、上場企業の3213社の2021年度平均年収は605万円、ファーストリテイリングは959万円と350万円程上回るようです。
同社は20以上の国・地域に進出している世界3位のアパレル大手で、売上高の半分程度を海外事業で占めているそうです。人材確保では海外の大手企業に比べ報酬が見劣りするため、危機感を強めていたそうです。
2023年1月11日に松野博一官房長官は記者会見で「企業の積極的な賃上げ方針を前向きに評価したい」と歓迎する意向を示していました。
しかし、日本国内は98%以上が中小零細企業で、賃上げもできない状況にあります。
今回のファーストリテイリングはじめ上場企業の賃上げの流れは加速するでしょう。これが良い方向に流れれば良いと思います。
それでも、国内での貧困の差がますます進むだろう、と危惧しているのは私だけではないはずです。
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