昭和生まれならば「笑い袋」といえば知らない人はいない商品だと思います。
私は子どもの頃、どうしても「笑い袋」が欲しくてほしくて、結局買えずにいたおもちゃでした。
この「笑い袋」は街のおもちゃ屋さんはじめ、観光地のドライブインやお土産屋さん、全国どこへ行っても売っているほど売れた商品でした。今、覚えているのは40年以上前で1,000円以上した高価な商品であり、子どもの私には手の出せないものでした。
そこで初代社長が知り合いのアメリカ人から「小型発声器で『笑い声』を作ってほしい」と頼まれたことをきっかけに、販売することになったようです。
当初、アメリカではミッキーのぬいぐるみに笑い声のする機器を入れて販売する予定でした。しかし、笑い声なしのミッキーが10ドルたったのに対し、笑い声ありのミッキーは25ドルと値段が高かったため売れなかったようです。
それがきっかけで「笑い声を袋に入れて販売してはどうか」と社長が提案し、のちに月産20万個以上を記録するほどの人気があり、廃盤になる2010年頃までには累計2000万個以上を販売したヒット商品になったのです。
商品としては赤い袋で、白インクでピエロが描かれ袋を握ることで電源が入り、笑い声がするだけのものでしたが、子ども心にどうしても欲しいおもちゃの一つでした。装置は、モーターで回っているターンテーブル内部のレコードに針を乗せて、出した音を増幅させる「小型発声器」からスピーカーで声が出ていました。
いかにも昭和時代のThis is アナログでした。レコードには音声を録音した原盤があり、コピーして使用していたため経年劣化により使えない状況になってしまい、2010年には残念ながら廃盤になったそうです。
今では考えられないような商品でしたが、赤いピエロの袋から出される「ワッハッハ……」だけの笑い声だけで癒される時代だったのでしょう。
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