何故、このような事態に至ったかというと、昨今の市場の変化と、中国政府が1990年以降進めてきた大学入試枠拡充制度が根底にあるようです。2000年を前に来るWTO(世界貿易機関)加盟(2000年)をにらみ、多国籍企業の到来を見越して国内高学歴者の大量生産を目指したのが始まりだったようです。
1998年に大学入学者が過去初めて100万人を突破し、翌1999年には募集人数が160万人に達しました。年々募集は増え続け、2021年には1000万人超となると同時に受験生の合格率も93%に至り「石を投げれば大学生に当たる」時代に突入したのです。
しかし、丁度2020年前後から中国経済は中米関係の緊張化を受けて、失速が始まったのです。そして巨大化する国内企業に対して政府が警戒感を高め、次々と管理監督政策や規制を発表しました。さらにコロナ禍を受けて、国内経済のバランスが大きく崩れたようです。
その結果、失業してしまった人たちすらまだ手探りで自分の生活の立て直しを図っている最中に、これまで以上に1000万人を超える新卒者の大群が社会に吐き出される事態となりました。「高学歴でも就職できない」時代がやってきたのです。
日本でも大学を卒業しても、フリーターか派遣社員にしかなることのできない人が増えています。その中で、国会では奨学金を拡充し、誰でも大学へ行けるように取り組んでいます。現状、誰でも大学へ入学できる時代になりましたが、果たしてこの取り組みは誰のものでしょうか。
私に言わせれば、国内の大学を存続させるために、たくさんの資金を投入しているとしか考えられません。
もう、時代が変わりAIに取って代わる時代が、目の前までやってきています。
勉強したいと思ったらAIが対応してくれます。これからは高校、大学へ行かずして日本の舵取りをしていく人が出てくるでしょう。
唯一、世界中の一人ひとりに平等に与えられている時間を有効に使い、時代に取り残されないような生き方をするしかありません。
0 件のコメント:
コメントを投稿