2023年9月21日木曜日

通所介護施設での自動車事故

 以前より、通所介護施設における送迎時の事故による死亡事故が後を絶ちません。

そんな中、先日、さいたま市の通所介護施設施設内で、施設の送迎用ワンボックス車が3人はね、利用者のAさん(89歳)とBさん(88歳)が死亡し、施設職員の男性(43歳)が脚に軽傷を負ったそうです。

 今回の事故は施設内駐車場での珍しい事故でした。警察の検証によると送迎待ちをしていたところに突っ込んだ可能性があるようで、車を運転していた施設アルバイトの男性(75歳)を自動車運転死傷行為処罰違反(過失運転致傷)の容疑で現行犯逮捕し、過失運転致死死傷容疑で調べているようです。

 通所介護施設での送迎時の事故はよくありますが、今回のような施設内での事故は、これまでに聞いたこともありませんし、本来であれば事故が発生したこと自体考えられません。

ニュースからの状況を考えると、運転していた施設アルバイトの男が、何らかの原因によりアクセルとブレーキを踏み間違えてしまったことにより発生した事故と考えられます。

 この事故の一報の中で運転者の年齢を聞いた時、私の感想は「やっぱりね」でした。介護事業所は経営も厳しく高齢のスタッフを低賃金で頼らずには成り立ちません。今回の事故で「何故、高齢者に運転を任せてしまったのだろうか?」と不思議でなりませんでした。

 今回の事故は起きるべくして起きてしまっただろう、と思います。全国の通所介護施設の経営者の方は、今後、高齢のスタッフの方には運転をしないようオペレーションをして頂きたいと思います。

 現状、日本国内での人手不足、また、低額な利用料での経営の厳しさなど色々な問題が絡み合っての事故と考えられます。どうか施設が適切に運営できるように、国からの予算配分を検討して頂きたいものです。

 事故をゼロにすることはできませんが、施設が適切に運営できるような予算配分を国が検討することで、事故をゼロに近づけることは可能です。

(※容疑者のアルバイト男性は、昭和23年生まれでしたが、実際よりも7歳若い昭和30年生まれと書かれた、嘘の履歴書や免許証コピーを提出していたようです。)


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やっぱりね!

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