2023年度決算で赤字の特養(常時介護を必要とし、在宅での生活が困難な高齢者に対して、生活全廃の介護を提供する施設)が62%に上がることが、全国老人福祉施設協議会の調査(速報値)で分かったようです。
前年度から19ポイントも増えたようで、コロナによる稼働率の低下や物価の高騰などが影響しているようです。補助金を含めた場合でも赤字の特養は51%と半数を超えているようです。
調査は約1600の会員特養の収支状況を集計し、補助金を除いた22年度の収支差率はマイナス2.8%で、前年度から3.6ポイント下がりマイナスに転じ、併設のデイサービスの収支差率も3.8ポイント減のマイナス5%だったそうです。
今回、全国老人福祉施設協議会の会長は
「介護崩壊の危機にある。地域の核として、セーフティーネットとして、介護を支える施設がどうなるのか本当に厳しい状況だ」
と認識を示し、
「各施設が自助努力しているから経営できているが、介護報酬を上げて貰わないと継続していけない。」
と発表したようです。
現在、国では24年度介護報酬改定に向けた議論が大詰めを迎えています。
経営者として考えれば、介護報酬を上げてもらいたい気持ちはありますが、年々増加を続ける社会保障費の負担の為に、個人負担の社会保障費が値上がり、及びその他増税として国民一人ひとりに負担が掛かっている中、また全ての物が値上がりを続け国民が困窮している中での、介護報酬値上げについての議論は難しいと思います。
もし、介護報酬が値上げされれば国民負担が増加することは間違いなしです。
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