岸田文雄首相は、過去2年分の税収増加分を還元するため、与党に所得減税の具体化に向けた制設計を指示したようです。所得税減税は歴代政権の景気対策として実施・検討されてきたが減税策の対応次第で、政権が倒れるきっかけを作ったこともあり、リスクがつきまとう政権ともいえるようです。
過去、橋本竜太郎首相(当時)が景気回復のために「特別減税」を指示したのは1998年でした。今回と同様、所得に関わらず一定額を差し引く「定額減税」方式で、規模は4兆円を所得税と住民税を98年に2回減税しました。合計の減税額は納税者本人が5.5万円で、扶養親族はその半分でした。
しかし景気は好転せず、橋本首相は追加対策として「恒久的な減税」にふれたものの、その後、方針を撤回するなど現政権と同じように迷走しました。有権者の不信感が高まり、自民党は同年7月の参議院選で惨敗し、総辞職に追い込まれました。
その後、福田内閣と麻生内閣時には定額減税を検討したが
「低所得者層への恩恵が少ない」
など批判を受け、給付金への変更を余儀なくされ、その後の民主党政権でも給付付税額控除を検討したが、断念した過去があります。
これまでの減税の失敗を巡る歴史から、政治家も何も学んでいません。日本の舵取りをする者こそ歴史から学んでほしいものです。
遅くも来年中には衆議院選挙が行われます。このままの状況が進めば(確実に進むでしょう。)新たに出てきた弱小政党が台風の目になり、確実に自民党は惨敗するでしょう。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」
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