私の住んでいる市内には「桃源郷」と呼ばれているところがあり、特に桃の生産が有名な場所でもあります。
毎年「桃源郷マラソン」が実施され全国からたくさんのランナーが集まる大きなマラソン大会が行われている地域でもあります。私は子ども心に桃がたくさん作られている場所だから「桃源郷」と呼ばれるのだと思っていました。
今、この歳にして「桃源郷」の意味を知りました。陶淵明(とう めいえん)の作品『桃花源記』が出処になっているようです。
桃源郷は再訪は不可能であり、また、庶民や役所の世俗的な目的にせよ、賢者の高尚な目的にせよ、目的をもって追及したのでは到達できない場所とされる。(日常生活を重視する観点故、理想郷に行けるという迷信を否定している。)
創作されてから約1600年経った現在でも『桃花源記』が鑑賞されているのは、既に人々の心の中にある存在を詩的に具現化したものが、桃源郷であるとされているからだそうです。既に知っているものであるため地上の何処かではなく、魂の奥底に存在しているそうです。桃源郷に漁師が再訪できず、劉子驥(リュウシキ)が訪問できなかったのは、心の外に求めたからであり、探すとかえって見出せなくなるそうです。
元々「桃源郷」とは二度と再訪することができない場所を言っているようですが、南アルプス市の桃源郷は何時でも行けますし、決してユートピアではありません。
ただ、桃の生産地で自然が豊かな場所であることは間違いないでしょう。
是非、桃の季節には南アルプス市の「桃源郷」にお出かけ下さい。
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