私の今年の漢字は「崩」でした。今年は大手企業をはじめ、たくさんの物・事が崩れましたが、最後の最後にダイハツがやってくれるとは思ってもいませんでした。
大手自動車メーカーであるダイハツが64車種で計174件の不正が見つかり、国内工場すべてが工場休止しました。再開時期は未定で、少なくとも来年(令和6年)1月いっぱいは生産を止めるようです。
現在、ダイハツはトヨタ自動車のグループに編入し、トヨタからのプレッシャーもあり、検査工程では問題が発覚しても納期の関係で停止することすらも出来ない状況の中で稼働していたようです。
日本国内の企業は大手企業のグループのもとグループ会社や下請けは徹底的に管理されコスト削減、納期を絶対に守ることが暗黙の了解になっている節があります。
私の経験上、日本の製造業の殆どがトヨタと同じシステムで運用され、下請けに行けば行くほど本来であれば検査項目上アウトであっても、そのまま合格品として出してしまう傾向にあると思います。
これは日本特有の企業形態であり、日本企業の約90%以上が大手企業の下請け、孫請け……になり、大手企業を中小零細企業が支えている現状からも言えます。
今回、ダイハツがこのような形で大きな問題になりましたが、政府が一丸となって今のシステムを直していかなければ不正は一向に無くなっていかないと思います。
これは、大手企業との給与の格差が根底にあると思います。当然、大手企業が儲かって従業員にたくさんの報酬を出せるのは、単価の安い下請けに無理難題を押し付けているから可能なのです。
今後、日本の製造業が以前のような元気を取り戻すには、このような企業間のパワーバランスをなくし、グループ企業関係者皆が同じ条件で働いていけることが最低条件であり、不正をなくすスタートではないかと思います。
私の今年の漢字「崩」が何時まで続くのでしょうか。
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