今、境界知能とよく耳にするようになりました。
境界知能とは知能指数(IQ)が一般より低い70~84に位置する人のことをいいます。境界知能にあたる人は全体の約14%で35人クラスだと約5人いる計算になるそうです。平均よりIQが低いため日常生活で様々な困難が伴いますが、知的障害でないために必要な支援が受けられないのです。そのため社会に適応できず、生き辛さを抱える人が居るのです。
例えば、ちょっとしたことで機嫌を損ね、その後、全然機嫌が戻らない子。
自信がなく、周りの言動を全てマイナスに捉え、自分が馬鹿にされていると感じてしまう子。
空気を読んだり、人の気持ちを想像することが厳しい子など……。
こういった子どもたちが、今、思い出すとクラスにひとりふたり居たように思います。このような子ども達が全員、境界知能だったりと何かしらの障害を抱えているわけではないと思いますが、何かしらの発達の問題を抱えている可能性があるようです。
境界知能や発達障害でなくても、私たち一人ひとりが様々な特性を持っています。境界知能や発達障害でなくても、全く片付けられない人も苦手なことがあり、周りの人にできることが出来ないで、悩んでいる人もいるでしょう。
今、私たちの年代は、入社したころの工場でのライン作業は決められた作業の繰り返しだったので、境界知能や発達障害の人手も何となく働くことが可能だったと思います。
今では工場内は近代化し、作業も難しくなり、コンプライアンスも厳しくなりました。そのような環境で境界知能や発達障害の人たちが働き難さを感じ、仕事が出来ずに病んでしまう人が増え、生きにくい社会になってきています。
このような近代化についていけずに心療内科や精神科に受診し始めて分かるケースが増えているようです。しかし、受診せずに悩み続けて精神的に病んでしまう人が増えているのも事実です。
私が小学校入学時はIQテストがありましたが、途中で廃止されました。やはり小学校入学時にはIQテストを通じて、個々のIQ結果を考えた中で教育をすることが将来的に生きやすい生活を送ることができるのではないでしょうか。
何でも平等という傘の元で一緒に教育をするには無理があると思います。
子どもの頃からその子のIQにあった教育をすることが、色々な諸問題を防ぐことに繋がると思います。
ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ (新潮新書)
境界知能の子どもたち 「IQ70以上85未満」の生きづらさ (SB新書 627)
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