私の友人に新婚旅行で中南米のキューバ共和国に行った方がいます。普通考えたら行くような観光地ではありませんが、自然が豊かで、考えられないようなボロボロの古い自動車が普通に走っていて旧車好きにはたまらない国です。(友人は車屋さんです。)
キューバといえば何となく怖い感じがしますが、実は治安の良さは中南米の中でもトップクラスに入るそうです。そんなキューバは1492年にコロンブスが来島し、1511年にスペインに征服されました。これまでにはキューバ革命など紆余曲折あり、翻弄されている国でもあります。
2017年にドナルド・トランプ大統領就任以降、アメリカはキューバに対して再び厳しい姿勢を示しております。現在、国民の食糧などは配給によって運営されていますが、確実に配給されているわけでもなく、国民は困窮しているそうです。
キューバでは「Jinetero・Jinetera(ヒネテロ・ヒネテラ)」という言葉を聞きます。
ヒネテロは男性が就く職業の総称で、道端において観光客に声を掛け道案内をしたり、商品などを紹介したりすることでチップや手数料を稼ぐ職業のようです。ヒネテラは女性の職業を指し、売春婦の総称となっているようです。(ちなみに、キューバで売春は違法だそうです。)
先日、私の大好きなYouTuberの動画で、キューバの貧困状況を紹介する動画がありました。その動画の中で、若いカップルで彼氏がヒネテロ、大学生の彼女がヒネテラをしている内容の照会がありました。
2人は当然ですが将来はスペインへ移住し働くことが夢だそうです。彼女は毎日、看護師になるために大学に通い、夜、日々の食事を得るためにやりたくはないが売春婦として働いていると言っていました。当然、嫌な職業なため毎晩家に帰ってくると罪悪感に押し潰されるそうですが、毎日の食事を得るためには続けなければならないし、将来の移住のために少しでもお金を貯めなければならないそうです。
正直な所、将来の夢は二の次三の次で毎日の食事を得るために効率の良いヒネテロ・ヒネテラとして働いているそうです。毎日嫌な仕事をしていても食事は1日1食が普通で、取れて2食で3食とれることはないそうです。
このカップルはお金を稼ぐことが出来ているので一応生活が送れているそうですが、現実的には国民のほとんどが毎日1食の食事を得るだけで精一杯だそうです。
そんなキューバは世界の中でも決して豊かな国ではなく、一言で言えば貧しすぎる国ですが、驚くことに世界の貧困国でありがちな子どもの物乞いや、ストリートチルドレンは見かけることがないそうです。
キューバは貧困国といっても教育が無料で提供され学校に行くことが出来ているそうで、キューバの治安の良さの一つなのでしょう。
日本では貧困者が増えていると言われていますが、キューバのように毎日生きていく食事を得るために毎日「ヒネテロ・ヒネテラ」として働いているでしょうか?
私たちは将来の幸せのためにとか、旅行に行きたいなどと夢のために働くことができます。貧困国であるキューバでは夢を持つことはできても、叶えることは難しく、日々の食事のために生きています。
日本でどれだけの人が明日の食事のために、嫌な仕事を続けているでしょうか。もう一度、日本で生活出来ていることに感謝すべきではないでしょうか。
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