2024年8月3日土曜日

安楽死が選択できないニッポン

 日本人の中には重篤な病気を発症した場合、あまりの辛さで死を選択したくなる程の治療があるようです。

しかし、日本では「安楽死」が認められていないため、死を選択することは不可能です。

時には家族と本人の意向でドクターが死を幇助(ほうじょ)してしまうケースがあり、よく事件化することがあります。

 そんな中で、世界にはスイスのみが外国人の「安楽死」を認めています。(ただし、条件があるそうです。)

スイスには安楽死を行う団体が複数あり、日本人が安楽死を望む場合、スイス最大規模の「ディグニスタ」か、ここ数年で知名度を上げている「ライフサークル」という2ヶ所の団体があるそうです。(※「サークルライフ」は2022年11月に新規会員の受け入れを終了しているそうです。)

 なお、安楽死と言ってもスイスは医師が直接、手を下すことは禁じられているそうです。

患者が苦しまない方法で自殺を遂げることを、医者が助けるといった「自殺幇助(じさつほうじょ)」が認められているそうです。

点滴やコップに注がれた致死薬を患者自らが体内に注入していくという方法だそうです。

 料金は、外国人が費やす合計金額は、大体旅費込みで250万円程度だそうです。

渡航費と宿泊費(1~2泊分)だけで数十万、会員費が年間45ユーロ、診断料などの調査費が2,700ユーロ、スイス人医師2人の直接診断費も必要になり900ユーロ、自殺幇助自体は2,700ユーロで、そこから警察の調査費用が450ユーロ、火葬や遺体搬送費など合計2,250ユーロかかるそうです。

渡航費など宿泊代を合計し、現在(2024年7月15日現在)の為替レート(172.25円)で合算すると、日本円にして約190万~250万円が相場となっているそうです。

一見、高額に思えますが、外国人には保険が適用されないため実費を差し引くと、ほとんど団体に入ってくる収入はないそうです。

 実際、苦痛から逃れて長期間の治療で働くこともできず、悩み苦しむのだったら約250万円程度で安楽死できると考えると、比較的リーズナブルなのではないでしょうか。

 これもお金が準備できる方しか選択できない道ですが、やはり地獄の沙汰も金次第なのでしょう。

私たちは何時になったら、お金の心配がなくなるのでしょうか……。

スイス連邦|外務省



私の夢はスイスで安楽死 難病に侵された私が死に救いを求めた三十年

安楽死が合法の国で起こっていること (ちくま新書 1759)

安楽死・尊厳死を語る前に知っておきたいこと (岩波ブックレット)

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