現在、昔では名誉職であった地方都市の議会議員のなり手がないそうです。若者のなり手を増やすためにあの手この手を検討し、財政的に困窮している地方でも議員報酬を値上げする流れも出てきているようです。
そんな中、長野県生坂(いくさか)村議会(定数8)で4年前に、55歳以下に限り18万円から30万円に引き上げられた議員の月額報酬が一律に見直される見通しとなったそうです。
今回、村議会が提言した見直しについて、村民で構成する村の特別職報酬審議会が2024年12年4日に賛同されたそうです。5日に村長に答申し、議員のなり手不足解消を目的に導入された心にだったにもかかわらず、わずか1期で方向転換されるそうです。
当初、2005年の村議選から4回連続の無投票だったことから導入され、21年の村議選では9人が出馬しました。55歳以下の新人2人を含む3人が当選し、若い世代の意見を議会に反映できる試みとして注目を集めました。
しかし、当時最年少で当選した議員が道交法違反の容疑で辞職したことから、村民から
「年齢で差をつけるべきではない」
などの批判が噴出し、見直されることになったそうです。
今回の問題は最年少の議員が道交法違反で辞職したことであり、見直されましたが、若者議員報酬増の問題と最年少議員の問題は別に考えるべきことでしょう。
これからの若者が低額報酬で立候補するわけもなく、結局のところ若者が議員に立候補し難い以前の体制に戻ってしまっただけでしょう。
一番の問題は、この道交法違反を守れないような村議に一票を投じた村民の問題でもあるでしょう。これからの若者に議員になってもらいたいと考えるならば、報酬は下げるべきでなく、もっと値上げをしなければ若者議員の誕生は望めないでしょう。
若者が子育てをしながらの議員活動を考えると、議員になりたいと考える方はほとんどいないでしょう。
たったひとりでも、地方議員になれる (コミュニティ・ブックス)
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