「これまで、私たちは福島原発処理水よりも高濃度のトリチウム(三重水素)を含む水を平気で飲んできました。米国とソ連が作ったトリチウムです。『メード・イン・USA』『メード・イン・ロシア』は良くて『メード・イン・ジャパン』は駄目なんて、完全にナンセンスじゃないですか?」
と、ソウル大学病院核医学科の姜健旭(カン・ゴヌク)教授が2023年8月28日に朝鮮日報との電話インタビューで発言したそうです。
また、
「結局はトリチウムの濃度が鍵だが、海を通して放出される福島原発処理水のトリチウム濃度は、今後6,000億年はトリチウムによる問題が全くないレベルだ」
とも述べていたそうです。
教授は
「私たちは1960年代からこれまでの60年間、米国とソ連の核実験過程で作られたトリチウムを何の問題もなく飲料水を通して摂取してきたし、当時の核実験によりトリチウムが空気中に広がり、空気中のトリチウムは雨となって降り、飲料水として体内に供給された」
という説明もしているそうです。このため、飲料水には1リットルあたり1ベクレルのトリチウムが含まれており、一般成人の体内にも30ベクレル程度のトリチウムが残っているそうです。
東京電力は2023年8月24日午後1時3分に福島原子力発電所の処理水を希釈し太平洋への放出を開始しました。海洋放出の初日に東京電力が原発から半径3キロメートル以内の10ヶ所で海水を採取し分析をした結果、トリチウム濃度はいずれも1リットルあたり10ベクレルを下回り、正常範囲内であることが分かったそうです。
教授は
「福島から出る処理水には22兆ベクレルのトリチウムが含まれているが、福島の処理水が太平洋を巡って7年から8年後に韓国に到達する際のトリチウム濃度は、これまで水を通して摂取してきたトリチウムの100万分の1程度だ」
とも語っていたそうです。
これほど強力な意見を伝えてくれた方は、残念ながら日本人研究者には誰も居なかったのは残念でありません。それでも、今回、隣の国である韓国のソウル大学医学部教授による発言は、日本にとって貴重な発言です。
今後、中国による日本の海産物の全面輸入禁止の動きは、どのような展開を見せるか分かりません。米国・韓国・日本の関係を仲違いさせるための貿易戦争にしか思えませんが、何時かは勝者がはっきりするでしょう。
将来を見据え、日本は中国依存の関係から離れ、世界に向けてマーケットを広げていく時期が来たのではないでしょうか。
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