年末になると居酒屋などでドタキャンされ、大量の食料品を廃棄しなくてはならず、結局キャンセル料も請求できずにいる店舗の話はよく聞きます。
そんな納得のいかない社会ではありますが、医療業界ではいよいよ『新たなルール』が適用されるそうです。それは、6月1日から保険診療における『キャンセル料』が徴収されるようになったそうです。
これまでは
『急に行けなくなった』『少し体調が良くなった』『仕事が長引いて……』
などの理由で、病院の診察予約をドタキャンするケースがあったそうです。
病院側もこれまで『来られないから仕方がない』と容認してきました。
しかし、厚生労働省のお墨付きにより、条件付きではあるものの患者側に厳しい措置を突き付けることになりました。
これまで病院の予約と言えば、患者と医療機関の信頼関係に基づき行われていました。
今回のルール化は、医療行為を『サービス契約』と再定義しました。今後は予約を入れた時点でそこには法的にも経済的にも重い契約が発生することになったのです。
キャンセル料の徴収ルール導入には、患者にも「貴重な資源を占有している」という意識改革をしてもらいたい、という厚労省の思惑もあるようです。これは日本の医療における『無料の親切』の終焉を意味することになったのでしょう。
このキャンセル料徴収で特筆すべきことは、歯科メンテナンスなどの『定期受診』です。
例えば30分の枠を予約した場合、医師や歯科衛生士はその時間はその時間と機材、そして貴重な医療リソースをその為に確保することになるからです。
つまり、その人が直前でキャンセルを行うと、診療台は空っぽのまま固定費を垂れ流すことになります。1枠のキャンセルがクリニックに与える損害は、診療報酬だけに留まらないからです。ちなみに医療機械の損失を含め『1万円単位』に達するとの試算もあるようです。
以上のことから、この制度がもたらす最大の恐怖は金銭的な負担に留まらず
「キャンセル料さえ支払えば良い」
という考えは浅はかで、医療機関は度々キャンセルを繰り返す患者を『要注意人物』としてリストアップしていくことでしょう。
昨今のクリニックは予約システムを通じ、患者の行動履歴がデータ化されているでしょう。
無断のキャンセルや直前変更を繰り返せば、実質的にその地域での『予約お断り』に繋がる可能性もあるでしょう。
上野大臣会見概要|令和8年5月29日付大臣会見概要|大臣記者会見|厚生労働省
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